先日Redmi 10Xシリーズの発表が行われ、ついにその全貌が明らかになりました。
この機種の売れ行き次第では今後のスマートフォン業界に大きな影響を及ぼしかねないと個人的に考えており、非常に注目していた機種です。
今回はそんなRedmi 10Xシリーズを詳しく紹介していこうと思います。
スポンサーリンク
Redmi Xシリーズとは
Redmiのラインナップに加わることになるXシリーズ。
今回、Redmi Xシリーズ第一弾としてRedmi 10Xが投入されました。
若者に向けた「ライトフラッグシップ」モデルとなり、コストパフォーマンスを重視した、Redmi内での位置付け的にはミドルレンジモデルとなります。
今回発売されるのはRedmi 10X 5G版、その上位モデルとなるRedmi 10X Pro、廉価モデルとなるRedmi 10X 4G版の3モデル。
スペック一覧は以下。
スペック
Redmi 10X 5G版 | Redmi 10X Pro | Redmi 10X 4G版 | |
SoC | MediaTek Dimensity820 |
MediaTek Dimensity820 |
MediaTek Helio G85 |
RAM | 6GB/8GB | 8GB | 4GB/6GB |
ストレージ | 64GB/128GB | 128GB/256GB | 128GB |
ディスプレイ | 6.57インチ AMOLEDパネル |
6.57インチ AMOLEDパネル |
6.53インチ LCDパネル |
ディスプレイ解像度 | 2400×1080 | 2400×1080 | 2340×1080 |
リフレッシュレート | 60Hz | 60Hz | 60Hz |
バッテリー | 4520mAh 22.5W充電 |
4520mAh 33W充電 |
5020mAh 18W充電 |
リアカメラ | 4800万メインカメラ 800万画素超広角 200万画素ポートレートカメラ |
4800万画素メインカメラ 800万画素超広角カメラ 800万画素3倍光学ズームカメラ 500万画素マクロカメラ |
4800万画素メインカメラ 800万画素超広角 200万画素マクロカメラ 200万画素ポートレートカメラ |
フロントカメラ | 1600万画素 ノッチカメラ |
2000万画素 ノッチカメラ |
1300万画素 パンチホールカメラ |
サイズ | 164.16×75.75×8.99 (mm) |
164.16×75.75×8.99 (mm) |
162.3×77.2×8.9 (mm) |
重量 | 205g | 208g | 199g |
SIMスロット | NanoSIM+ NanoSIM or MicroSD |
NanoSIM+ NanoSIM or MicroSD |
デュアルNanoSIM+ MicroSD |
認証方式 | 指紋認証 フェイスアンロック |
指紋認証 フェイスアンロック |
指紋認証 フェイスアンロック |
イヤフォンジャック | あり | あり | あり |
対応バンド | 4G: 1/2/3/4/5/7/8 34/38/39/40/415G: n1/n3/n41/n78/n79 |
4G: 1/2/3/4/5/7/8 34/38/39/40/415G: n1/n3/n41/n78/n79 |
4G: 1/3/5/7/8 34/38/39/40/41 |
その他 | IP53防塵防水 | IP53防塵防水 |
Redmi 10X 4G版≒Redmi Note 9
上の表を見るとRedmi 10X 4G版は、Redmi 10X 5G版やRedmi 10X Proとの共通点がまるでなく異質な印象を受けると思います。
それもそのはずRedmi 10X 4G版は、既にグローバル市場で発表されているRedmi Note 9の中国版。
恐らく別のラインから持ってきたものなので、ほぼ別の機種と言えるでしょう。
Redmi 10X 5G版とRedmi 10X Proの紹介
ということで、こちらの記事ではRedmi 10X 4G版は一旦置いておいて、Redmi 10X 5G版とRedmi 10X Proを主に紹介していきます。
カラーラインナップ
ゴールドピンク、ネイビーブルー、ナイトパープル、ピーチホワイトの4カラー
気になるのはゴールドピンク。中国語名では「朧月金」となっており、その名の通り柔らかい素敵なゴールドです。
SoCはDimensity820
Redmi 10Xの一番大きな特徴はSoCにMediaTek製のDimensity820を採用していること。
Dimensity820はMediaTekの最新SoCでAntutu総合スコアはなんと41万超え。
前世代のQualcomm製ハイエンドSoCであるSnapdragon855とあまり変わらないスコアが出ています。
デュアルSIM+5G通信対応
SIMスロットはデュアルSIM or シングルSIM+Micro SDというXiaomiお馴染みのもの。
5G+5Gのデュアルスタンバイが出来ると謳っていますが、他社と同じように現時点では5G+4Gでの待受に限られており、5G+5Gのデュアルスタンバイは今後のOTAアップデートで7月頃に実装される予定とのこと。
ディスプレイ
ディスプレイはSamsungのAMOLEDパネル。
Redmi K30がLCDパネルでコストを抑えていたのに対し、Redmi 10XではAMOLEDパネルを採用して全力投球してきました。
ノッチデザインなのとリフレッシュレートが60Hzなのは気になりますが、コストを抑えるためには仕方ないのでしょう。
防水性能
生活防水を謳っていますが、防塵防水等級はIP53。
防塵性能は高いものの防水性能についてはおまけレベルです。
恐らく多少の水没くらいであれば耐えられる防水性能は持たせているのでしょうが、誤解するユーザーも多いであろうことから、こういう売り方はXiaomiらしくないなあという印象を受けました。
その他
その他、Redmi(Xiaomi)のスマートフォンなので、赤外線機能やイヤフォンジャック等も勿論搭載されています。
Redmi 10X 5G版とRedmi 10X Proの違い
ここまではRedmi 10X 5G版とRedmi 10X Proの共通部分のみを紹介してきました。
Redmi 10X 5G版とRedmi 10X Proの違いはカメラ構成とバッテリー充電速度。
カメラ構成

Redmi 10X Proのカメラ構成
カメラは
Redmi 10X 5G版がメインカメラ+超広角カメラ+ポートレートカメラなのに対し、Redmi 10X Proではメインカメラ+超広角カメラ+光学手ブレ補正付き光学3倍ズームカメラ+マクロカメラ
という構成になっています。
また、フロントカメラも5G版では1600万画素のものが、Proでは2000万画素のものが搭載されています。
バッテリー
バッテリー容量自体は変わりませんが、最大充電速度がRedmi 10X 5G版は22.5Wなのに対しRedmi 10X Proでは33Wとなっています。
4520mAhという大容量バッテリーを搭載しているだけに充電時間に大きな違いとなって現れるでしょう。
違いのまとめ
総合的に、機能的にそこまで大きな違いは付けられていません。
乱暴にまとめると光学手ブレ補正付きの光学3倍ズームカメラと33Wでの高速充電機能が欲しければRedmi 10X Proを、ズームカメラはいらないし、充電速度も22.5Wで十分というのであればRedmi 10X 5G版を選ぶのがいいでしょう。
価格
モデル | 人民元価格 | 日本円換算 | |
Redmi 10X 5G版 | 6GB+64GB | 1599元 | 約24,000円 |
Redmi 10X 5G版 | 6GB+128GB | 1799元 | 約27,000円 |
Redmi 10X 5G版 | 8GB+128GB | 2099元 | 約32,000円 |
Redmi 10X 5G版 | 8GB+256GB | 2399元 | 約36,000円 |
Redmi 10X Pro | 8GB+128GB | 2299元 | 約34,000円 |
Redmi 10X Pro | 8GB+256GB | 2599元 | 約39,000円 |
Redmi 10X 4G版 | 4GB+128GB | 999元 | 約15,000円 |
Redmi 10X 4G版 | 6GB+128GB | 1199元 | 約18,000円 |
価格面の一覧はこんな感じ。とにかく安い!
全体的にそこまでカメラに寄せた性能ではないこと、いいカメラが欲しかったらもう少し予算を足せば他の選択肢が生まれることから、買うのであれば5G版一択かなあと考えていたのですが、そんな考えを見越してか5G版とProの価格差は200元(約3,000円)と小さく抑えられています。
これ以上のカメラ性能を求めた場合はMi 10などの機種を購入することになり倍近い価格になってしまうので、Redmi 10X Proにも十分存在意義がありそうです。
発売日
発売日はRedmi 10X 5G版とRedmi 10X 4G版が2020年6月1日、Redmi 10X Proは6月5日となっています。
スポンサーリンク
まとめ
5G対応、Antutuスコア400000超えの性能、AMOLEDディスプレイ、これだけ乗せておきながら25,000円を切っているというのは衝撃的です。
ここまで安く抑えられているのはやはりMediaTek製SoC採用によるところが大きいのでしょう。
これまでSoCといえばミドルレンジやハイエンド市場ではQualcommの独壇場で、ローレンジ帯においてのみMediaTekがひっそりと息をしている状況でした。(Apple、Samsung、HUAWEI機を除き)
今年に入り、MediaTekが高コストパフォーマンスSoCを引っさげてミドルレンジやハイエンド市場に殴り込んできたという構図。
まるでIntelとAMDの戦いを見ているよう。というのは大げさでしょうか。
何にしても数年前を思うと異常に高くなってきているスマートフォン。
競争が激しくなるのは1ユーザーとしては大歓迎。
ハードウェアで利益を出す気はないと公言しているだけに、MediaTek製SoCのコストパフォーマンスのよさを一番引き出せるのはXiaomiだと考えています。
今回現にこれだけの価格をユーザーに対して提示してきました。
ということで今後もXiaomi+MediaTekのタッグには要注目です。
スポンサーリンク
コメント