私は基本的にXiaomi Notebook Air13.3 Core-i5+拡張モニタという環境で仕事をしています。
私の場合、中国にいるということもあってGoogleやMicrosoftのクラウドサービスが非常に使いづらいため、家でも外でも共通して使えるノートPCが都合が良く、家で使う場合は拡張モニタで作業スペースの小ささを補っていました。
しかし最近画像加工や簡単な動画編集の仕事が増え、Xiaomi Notebook Air13.3ではストレスが貯まる場面が増えてきたため家での仕事用に一台デスクトップPCを組むことに決めました。
PCパーツ値上がりしそうだし。
「ゲームはしないけれどそこそこのグラフィック性能で極力安く」というコンセプトで探していたところ、DeskMini A300というベアボーンキットとRyzenで組むとそこそこの性能で安く上がるよと友人から勧められました。
確かにCPU性能は私の用途的にはオーバースペックすぎるくらいで、尚且つそれなりのGPU性能もある上に安い。その上私の場合は海外暮らしということで長期の出張も多く、いつ日本に本帰国することになるか分からないので、その場合にも荷物にならないA300は完璧だと思い、即これで組むことを決めました。
ということで、今更感がありますが簡単なレビューをしてみます。今後A300を買われる方の参考に少しでもなれば幸いです。
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購入したもの
丁度日本へ出張に行く機会があったので日本と中国でパーツを買い集めてなるべく安く、必要な箇所は高性能に仕上げる作戦で。
中国製のもの以外は基本的に日本で買う方が安いことが多いです。
日本で購入したもの(税込み価格)
ケース&マザーボード
ASRock DeskMini A300 ベアボーンキット 日本版(CPUクーラー付属)
16,880円
CPU
Ryzen5 2400G
14,980円
既に新世代の3400Gも出ていますがスペックシートを見る限りは2400Gでよさそう。
3400Gは冷えやすい設計になっているようですが、よく冷えるという意見もあれば2400Gより発熱がひどいという意見も。
後述しますがDeskminiはそのサイズの関係上搭載できるCPUクーラーの性能に制限があるので、CPUコアからヒートシンクにいくら熱を逃がそうがヒートシンクから熱を逃しきれずに蓄積してしまうんじゃないかと思います。
ということで価格差を考えると私の場合は2400G一択。
メモリ
トランセンド DDR4-2666 8GB x2枚
4380円x2=8,760円
メモリスピードはあまり気にしない。
SSD
トランセンド M.2 NVMe PCIe Gen3 x4 256GB
6,280円
読み書きは早ければ早いに越したことはないのでGen3 x4対応のものを。
トランセンドの商品は避ける人が多いようですが、私はこれまで一度も不具合や相性問題に遭遇したことがないのでメモリもSSDも安いトランセンドです。
計税込み46,900円
ポイント還元6,200ポイント
ポイント含めると楽天が安かったので全部楽天で購入。楽天は5,000円以上で送料無料になる店が多いので、これくらいの価格帯のものを買う時はよくお世話になってます。
中国で購入したもの
ネットワークカード
Intel 9260AC アンテナロッドセット
78元(約1,200円)
ルーターが同じ部屋にあるのでWifiを使う予定はありませんが、BluetoothマウスのMX Anywhere2を使うためにネットワークカードも購入。MX Anywhere2が手に馴染みすぎて多分死ぬまで私はこのマウス使ってると思います。
PCを起動して数時間経つとBluetooth機能が完全に失われるという不具合が発生しています。再起動すれば直ります。何種類かドライバを入れ直したりしたけれど改善しません。そのうちなんとかします。
※追記
ドライバ更新と、デバイスマネージャーからインテル ワイヤレス Bluetooth(R)の電源の管理タブから
□電源の節約のために、コンピューターでこのデバイスの電源をオフにできるようにする
のチェックを外すことで直りました
USB2.0拡張ポート
23元(約300円)
DeskMiniは元々のUSBポートが少ないので増設することに。
ケース内のスペースがカツカツになる上に、拡張スロットが側面に来るので格好悪くなります。ポートの不足はUSBハブやドッキングステーションで補い、これを付けないのもありです。
OS
Windows10 Home
10元(約200円)
店の人に聞いたところ「正規品だよ!」と自信を持って言い切っていました。すんなり認証通りました。
ということでポイントを差し引いて総計42,400円で一式揃いました。セールを狙えばもうちょっと安く上がるんじゃないかと思います。
組み立て
組み立て方については他にも詳しく紹介されているブログが沢山あるので割愛。
はまるところにはまるものをはめていくだけの簡単作業なのでPCを組んだことがある人なら30分もかからずに組み上がると思います。
売れているというだけあって情報が色々出回っているので初心者にもおすすめ。
最小構成だとこんな感じで小さなボディにも関わらずかなり余裕があります。
USBポートを拡張するオプションはケーブルが無駄に長い上に太く、さらに下向きに伸びているのでマザーボードをケースに収める時に邪魔になります。
私は写真のようにワイヤーでケーブルをケースの上部に結び、マザーボードを収めてからほどきました。
サイズはこんな感じ。スタバでドヤれるサイズ。
Deskmini A300はCPUクーラーとの戦い
この小ささだと大半の人がデスクの上に置いて使用することになると思います。
DeskMiniのケースは通気性を確保するために至るところに穴が空いており、かつCPUファンが外からすぐ見える位置にあるので実質ケースなしで裸運用しているようなもの。
デスクの上に置いていると音がかなり気になるので、CPUクーラーを数種類試してみた結果をレポート。
DeskMini A300付属CPUクーラー
DeskMini A300に付属しているCPUクーラーでも冷却性能は十分。
CPU使用率が100%に張り付くような操作をしても5分くらいは最高クロックを維持してくれます。85℃あたりで動作クロックが下がり、それに伴い温度も下がって元のクロックに戻るといった感じ。
騒音は結構大きいものの、他で報告されているような異音ではなく、単純に小径ファンが高速でブン回っているが故の甲高い騒音でした。
ID-COOLING IS-40X
販売ページの購入者評価がそこそこ良かったので89元(約1,400円)で購入。
CPUとの接地面が銅になっていたり大仰なヒートパイプが4本ついていたりとヒートシンクの性能に期待して買ったのですが、ファンの回転音が非常にうるさく、音の質の違いこそあれど正直DeskMini付属のクーラーよりもうるさいです。
ファンを手で回してみるとどうも軸がぶれているような感じがするので不良品を掴まされたか、はたまた全部が全部こんなにうるさいのか。
ぶん投げる以外の使い道が思い浮かびません。
Wraith Stealth(Ryzen付属クーラー)
超かっこいい。ケーブルもメッシュ。
Intelのせいでリテールクーラー=安かろう熱かろうダサかろうという印象があったのですが、AMDはこういう所もぬかりないですね。コストかかってそうだけどそれでもIntel製CPUと比べて圧倒的に安いのは素晴らしい。
ファンの周りに付いているカバーのせいで高さが合わずに使えないらしいので勿体ないけれどカバーを外します。
ファンとヒートシンクは4箇所のネジ留めで固定されているのでそれを外し
ファンを裏返すとカバーが4箇所爪で留まっている状態なので外方向に引っ張ることで外れます。外れたら再びヒートシンクと合体してマザーボードに初めからついているバックプレートと固定。
高さはまるで誂えたかのよう
音はこれが圧倒的に静かでした。かといって冷却性能が足りていないということもなく、他のものと同じかそれ以上に冷えてくれます。
ということで私はWraith Stealthを付けるのをおすすめします。タダな上に性能も高いので言うことなしです。
外したカバーも格好いいので何か使い道はないかなあ。とても捨てられないです。
CPUクーラー総括
このサイズだとヒートシンクの性能はあまり関係なく、Ryzenの放熱性能が高いということもあってとりあえず風量さえあればよく冷えてくれるっぽいのでファンの性能次第といった印象です。
やっぱりこういうアナログなものになると中国メーカーはまだまだですね。
Wraith Stealthでもうるさく感じるのであれば、あとは人気のNoctuaのクーラーを付けるしかないと思います。
どうせタダなのでとりあえずWraith Stealthを試してみて、許容できるかできないかでNoctuaのクーラーを買うかどうかを決める。というプランがいいのではないでしょうか。正直それ以外のCPUクーラーは買うだけ無駄だと思います。
DeskMini A300+Ryzen5 2400Gまとめ
私のようにこれくらいの性能のPCを求めていた人は多い筈。RyzenのVegaグラフィックの性能をサイズという付加価値を付けて完璧な形で引き出したこのベアボーンキットは本当に素晴らしいの一言。
性能、デザイン、価格全ての面でミニPCの完成形と呼べるくらいにぴったりハマっており、まるでAMDとのコラボ商品のようです。
ゲーム性能に関してもそこそこ。試しに昔買って積んでいたBioshock Infiniteを遊んでみましたが、解像度1920×1080であればULTRA設定でも40FPS程度は安定して出ていたので快適にプレイできました。一昔前のゲームであれば最高設定でも遊べるというのは私の想像以上でびっくり。
私的には現時点で2019年で一番満足度が高い買い物です。
ただし
・対応CPUが限られる
・グラフィックボードが載せられない
この2点で拡張性は皆無な上に、ノートPC用のメモリを使用するためパーツの使いまわしも厳しいので、自分の用途に合うかどうかは買う前によく考えましょう。
小さいので使い道がなくても最悪NAS化するなりで潰しは利きますが、完全にオーバースペックです。
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コメント
はじめました岡田と申します。
広州在住です。
A300の組み立て情報興味を拝見いたしました。
私も中国に住んでいるのですが、A300組み立てを考えていたところです。
日本調達部品と中国調達部品を使い分けているのはすごいです。
私もコロナウイルスが落ち着いたら、日本帰国して購入します。
OSは中国で購入ということですが、日本語版購入できますか?
私もプログやっており、よかったら、訪問してください。
http://naokisu.com/
こんにちは。返信遅くなり申し訳ありません。
基本的にTaobaoの業者の販売しているWINDOWS10はマルチランゲージ版(Malch language)になるので言語設定にて日本語化が可能です。
ブログ拝見させていただきました。
私のところにも知り合いの中国人から「日本にマスクを売ってくれないか」という連絡が相次いでいます。
国内需要の増減で不良在庫を抱えすぎているというのならいくらでも協力するのですが…取り敢えず近親者への配布分のみ購入し日本へ送ったところです。