既に様々なところで報じられているように、Googleがアメリカの法律に則りHUAWEIに対し今後各種サービスの提供を停止することを発表しました。
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今回の騒動の原因
アメリカ対中国の貿易戦争は、両国共に関税の引き上げを発表したりと加熱し続けています。勿論それも今回のGoogleの発表内容の要因の一つであると思いますが、本命は次世代通信規格である「5G」にあると私は考えます。
日本においても、アメリカからの外交圧力によってHUAWEIが次世代通信インフラの調達先から外されたというニュースは記憶に新しいところ。
また、アメリカはその他同盟国に対しても同じように圧力をかけています。
そもそもインターネットはアメリカの軍事技術が民間に転用されたもので、慈善目的で世界中に公開されているはずもなく、情報がアメリカに集積されるようになっています。
そんな通信インフラの中心に仮想敵国である中国が入ってくる事はアメリカにとって何よりも避けなくてはいけない事態です。
また、内製化を大きな特徴としているのがHUAWEI。大多数のメーカーがスマートフォンパーツの心臓部をアメリカから調達しているのに対し、HUAWEIは自前で生産しています。
この行為自体裏を返せば「アメリカの言いなりになりません」という意思表示と同義なので、アメリカ側が面白いはずがありません。
しかし、HUAWEIの立場に立ってみると至極当然の行動であり、まさに今回のような事態を見越して自社生産を行っていたのではないでしょうか。もしHUAWEIがアメリカに依存しきっていたとしたらもっと早い段階でパーツの供給を止められていた可能性が高いでしょう。
現在HUAWEI端末をお使いの方はご安心を
今現在HUAWEI端末をお使いの方はご安心を。AndroidがTwitterアカウントにてこのような声明を出しています。
For Huawei users’ questions regarding our steps to comply w/ the recent US government actions: We assure you while we are complying with all US gov’t requirements, services like Google Play & security from Google Play Protect will keep functioning on your existing Huawei device.
— Android (@Android) 2019年5月20日
現時点で使用されているHUAWEI端末については引き続きAndroidのサービスが受けられるようです。
ユーザーに罪はないですもんね。
HUAWEIの今後
HUAWEIは中国国内のシェアを握り、その巨大な市場から得られるパワーで世界中にスマートフォン等のモバイル機器を製造販売し、成功を収めはじめていました。
しかし、それはGoogleが構築したシステムにうまくタダ乗りすることによってです。
今後OSも内製に切り替えたところで、Androidの魅力の半分はPlaystoreが占めているとも言えるため、PlayStoreの代用になるシステムまで構築する必要があります。
アメリカからの外圧がある中でそんなシステムは構築できるとは思えません。
ということで世界市場においてはHUAWEIは詰んだように思えます。
中国市場においては元々Googleは排除されており、そもそもGoogleのサーバーとの通信が遮断されています。それ自体Googleからすればふざけるなと言いたい話でしょうが、それはさておいて。
各メーカーが販売するスマートフォンにはメーカーが運営するアプリストアがプリインストールされていること。また、ウェブ上から直接野良アプリをインストールして使用する習慣になっていることからそこまで大きな影響はないでしょう。
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